母の実家で明治29年に四国遍路をした納経帳
があり、先日から調べている。
元々は、私が平成25年秋から26年春にかけて
初めての四国遍路を終え、土産を持って行った
際に、母の弟にあたる叔父から似たようなもの
があると聞いていた。
四国遍路に魅せられて、平成26年秋から27年春
で第2回目の88ヶ所と別格20ケ寺を一緒に巡礼し、
再び母の実家で四国遍路の話をしていたら、納経
帳と杖があると見せられた。
何と「明治29年」の物だった。
ざっと見たところ「75番札所から始まって1周した
本物の納経帳だ!」と伝えると叔父が驚いて、後日
ゆっくり見たら97個の御朱印があると言って来た。
1昨年叔父を連れて始まりの75番、76番札所に巡拝
した。
この巡礼した長太郎さんは、今の叔父の三代前の
長男だが体が弱く弟が跡を継いだらしい。
当時の戸籍は、世代交代の際家督相続を記載する
ようになっていたので、非情かもしれないが家系
を繋ぐための事だったためか・・・・? と
巡礼した明治29年は27歳で37歳で亡くなられたと
の事だった。
跡を継いだ次男は、緑内障で晩年は盲目だった。
叔父曰く「子供の頃仏間で寝ていて、毎朝その盲目
の爺さんが頭元でお経を唱えていた」と。
1昨年75,76番札所で、叔父と一連の作法でお経を唱
えたら、子供の頃こんなお経を盲目お爺さんが毎朝
唱えていたと言っていた。
私も子供の頃、母に連れられて行くとその盲目のお
爺さんの姿の記憶がある。
叔父に納経帳を借りて調べていたが、巡礼した順に
御朱印が押してある。
独特の墨書きで御朱印も読めないところもあり、中に
は現在の寺名と違うものもある。
記載してある本尊を確認しながら確認していった。
本物の和紙なので、122年経ってもしっかりしている。
当時は全て歩いての行程だろうが、2ヶ所で日付を旧暦
で記載されており、新暦で8月下旬から10月上旬で四国
を1周されている。
全て調べてみたが、御朱印は97個あった。
88カ寺以外に9カ寺巡拝されていて、調べると謂れが
あるようだ。
2~3カ寺分が分からないものがある。
自宅から四国まではどの位かかっただろうか?と、
Googleマップの徒歩で調べると44時間と出た。
1日8時間で6日位か?
何を思いながら巡礼されただろう?。
何か感じるものがある。
先日叔父叔母7人で結願したので、今度はこの納経帳
を辿って巡礼しようと思う。