盆がやってくる
墓に手向ける盆花(おみなえし)が牛の餌場辺りにある。
盆にはこの女郎花を手向けるものらしいので、採ってきた花を手向けて盆の準備だ。
昼前に近年恒例の従妹一家が実家の両親とやって来た。
小学生4年と4歳の娘が「さだちゃん!」「さだちゃん!」と言って抱きついてきてく
れる。
来て直ぐにハウスのトマトを採りに行き、姉が妹の面倒見ながらなので、こちらも安心
して案内出来る子供達だ。
昼食はイノシシ肉で焼肉を計画しており、全員でそれぞれ準備をする事にした。
娘にも初めて使う一輪車で運ばせるが、両親が日頃自主性を持たせた躾をしているらし
く、何をさせても楽しそうに要領が良い子供だ。
焼肉は1月から獲れたイノシシの「スペアリブ」「心臓」「レバー」「肉」の順番で
説明しながら焼いて、スペアリブは塩コショウ、それ以外は塩とポン酢の何れかで食べ
た。
子供2人が美味しいと言って黙々を食べていた。
これを見ても我々の捕獲したイノシシの血抜きの正しさが証明された気がした。
勿論大人も「癖が無い」と皆喜んで全ての肉を食べてくれた。
昼食後はエアコンの無い室内で、扇風機の風だけでも昼寝をして夕方再会を約束して
実家まで帰り、明後日に家に帰るようだ。
「さだちゃん」は従弟がそう言わせているようだが、昨年は「おもてなしのさだちゃ
ん」と夏休みの出来事を作文にして、校内代表の一つに選ばれ県の文集に掲載されてい
た。
いつまでこうして慕ってくれるのか?