今回の目的の一つにドイツの田舎がどうなっているか? だった。
2日目にライン河クルーズの計画があり船に乗った。
ライン川は幾つもの国を流れている国際河川で、船で物資輸送が行われており河の
両岸は鉄道もある。
見渡す景色は日本の様な安っぽい家屋、ビル、コンビニが見えず全て絵になる。
これも規制が徹底している為だろうし、町中には意外にもたばこの吸い殻や食べ物の
欠片が落ちているのに、護岸には発砲スチロールやポリ袋等のゴミが見えなかった。
船から見える護岸の斜面にはブドウ畑が広がっており、かなり急斜面にも整然と営ま
れている。
この道路沿いのこんな急斜面もぶどう畑で、収穫時は東欧からの出稼ぎ者が労働力
とも聞いた。
バスから見る景色は窓ガラスが色付きなので少し暗く見えるが、アウトバーンの外に
広がる農地は整然と耕起された所と何か分からなかったが緑の農地が延々と続いてお
り、脳内ではスティーブマックインがオートバイで走った「大脱走」の曲がぴったり
の景色で延々と流れていた。
日本は農地が年毎に荒廃していくが、この風景は41年前に見た景色と変わりない魅力
的な景観だった。
山も針葉樹と広葉樹の混植で、これも「一本切ったら一本植える」ような規制がある
らしい。
だから美しい。
一斉に皆伐して針葉樹を植えるような馬鹿な施策は無い用だ。
観光で毎年来日者が多くなったと自慢しているが、ドイツで見た景観はそれぞれで営
みがあって維持されて、それが美しい国土のはずだ。
今当地に限らず四国遍路で訪れる各地でも農地が毎年荒廃が進んでおり、おのずと魅力
が無くなっていくだろう。
我々地方に住む人間の力では限界が見えている。
今回ドイツを訪ねて「規制は強いかもしれないが、国の100年先を見越した理念ある政
策」が必要では?
と強烈に感じた。
これは働く人の権利と誇りも日本の様に「派遣労働」で安い賃金を強制したり、無謀
なコンビニ経営も同類では? とも感じた。
先週も国会で「シュレダーが空いたので全て文書は廃棄した」とか子供の言い訳の様
な答弁をする官僚がいた。
省庁の官僚は優秀と言われているらしいが、最近の国会答弁を聞いていて常に誰かの
顔色ばかりを見て、あの程度の答弁をする官僚が作る政策なので・・・・・。